指紋採取も 警察学校オープンキャンパス
警察官を目指す高校生らを対象にした和歌山県警のオープンキャンパスが11日に和歌山市木ノ本の県警察学校で開かれ、45人が白バイ訓練の見学やサイバー捜査体験、現役警察官とのフリートークなどを通じ、警察業務への理解を深めた。
コロナの影響で5年ぶりの実施。県警によると、少子化の影響などもあり、採用試験の受験者は年々減少傾向にあるという。警察官という職業について、体験を通じて疑問や不安を解消してもらおうと実施。初の取り組みとして、この日の様子はインスタグラムでライブ配信された。
このうち、鑑識体験では、参加者は空き瓶やアルミ片に付いた指紋の採取に挑戦。はけで特殊な粉末を付けて、浮き上がった指紋を専用のシートに転写した。
指紋採取は、犯罪捜査だけでなく、東日本大震災では多くの犠牲者の身元確認につながったことも紹介された。
参加者はその他、犯人を割り出す手がかりになる足跡検索や似顔絵作成など、鑑識の主な仕事を体験。担当者は「現場で失敗を繰り返しながらも、技術を磨き、情熱を持って、犯人を捕まえるんだという強い思いで取り組んでいる」などと話した。
参加した同市の女子高校生(17)は、就職か進学かで迷っているといい「警察官は怖いイメージがあったけど、少しイメージが変わった。大変だろうけどすごくやりがいのある職業だと思ったので、選択肢の一つにしたい」と話していた。