ASEAN3カ国を訪問 政党間外交で国際協力を深化
今回、私は、山口那津男代表を団長とした、公明党東南アジア諸国連合(ASEAN)訪問団のメンバーとして、8月16日から24日までの日程で、フィリピン、インドネシア、ベトナムの3カ国を訪問しました。
本年は、日本とASEANが友好協力関係を結んで50周年の大きな節目の年にあたります。また、日本とベトナムが外交関係を樹立してより50周年を迎えます。連立政権の一角である公明党が、公式に足を運び交流することで、未来に向けた友好協力関係をさらに強める大きな一歩となりました。
連日、各国の政治リーダーとの対話を通じて友好を深めることができました。
フィリピンでは、フェルディナンド・マルコス大統領をはじめ、ミゲル・ズビリ上院議長、マーティン・ロムアルデス下院議長、ルーカス・ベルサミン官房長官を表敬訪問しました。また、沿岸警備隊本部も視察し、日本の海上保安庁などがアジア諸国から留学生を招いて研修を実施する「海上保安政策プログラム」(MSP)卒業生である隊員とも懇談しました。
インドネシアでは、ASEAN事務局マイケル・テネ事務次長、ラフマット・ゴーベル、ムハイミン・イスカンダルの国会副議長2氏、インドネシア経営協会シンタ・ウィジャヤ・カムダニ会長と会談しました。また、カリバタ英雄墓地への献花や、都市高速鉄道、いわゆるMRTの路線に試乗し運行の様子も体験しました。
ベトナムでは、ハノイにて、ヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席、ヴォン・ディン・フエ国会議長、ベトナム共産党チュオン・ティ・マイ書記局常務、レー・ホアイ・チュン中央対外委員長、ブイ・タイン・ソン外相を表敬訪問。また、ホーチミンにて、グエン・ヴァン・ネン市共産党委員会書記、チュオン・タン・サン元国家主席とも相次いで会談しました。また、日本で働くことを希望するベトナムの若者に対して、言葉や習慣等を教え送り出す教育訓練機関「KAIZEN 吉田スクール」も視察し、技能実習生として訪日予定の若者とも懇談しました。
各国からは、インフラ整備について、日本から多大なる協力・貢献があったことに対する深い感謝の声が寄せられ、引き続き継続的な支援を求める要望を頂きました。
今回の訪問では、特に海洋における「法の支配」の重要性について議論を交わしました。自由で開かれたインド太平洋の構築に向けた、各国の海上保安機関との連携を強化することで一致しました。日本は海上保安庁の長年の経験を生かし、海上保安能力構築支援を続けており、公明党はこの支援に最初から関わってきました。今回訪れた3カ国もその支援を受けており、確かな成果を上げていることを確認することもできました。
3カ国いずれも特定技能制度や技能実習制度などを利用して多くの若者が日本で働いている現状から、人材交流・育成を通じた経済発展への期待も寄せられました。そのために、日本語を話せる人材が増えると、新たな人的・経済的な好循環が生まれることが期待されます。私が本部長を務めている公明党教育改革推進本部では、7月12日、日本語教育の専門家を日本語学習者が多いASEANに派遣する事業の継続・充実や、国内の日本語教育の環境整備強化について松野官房長官に要望したところです。公明党は今後も、政党間外交で各国との国際協力のさらなる深化を目指してまいります。
最後に、8月28日に大阪で約4年ぶりとなる、浮島とも子「未来のための交流会」を開催させていただき、和歌山からも多くの方がご参加くださいました。コロナ禍の中、この難局を乗り越えようと、ともに支え合い励まし合い続けてきた皆さまと、コロナ禍を経て、まさに「未来のため」に希望を持って出発しようと、500名を超える方が集いあった決意あふれる会となりました。ご参加くださいました皆さまに、あらためて心からの御礼を申し上げます。ありがとうございました。