声掛け徹底で詐欺防ぐ 紀陽銀行の2人に感謝状

特殊詐欺被害を未然に防いだとして、和歌山北署は25日、和歌山市市小路の紀陽銀行紀の川コミュニティプラザのパート従業員、糸川悦子さん(62)、行員の西村美由紀さん(45)に感謝状を贈った。

同署によると8月4日午後1時30分ごろ、同店に高齢男性が来店し、窓口で16万円を振り込もうとしたため、勤務していた糸川さんが振り込み理由を尋ねたところ「ネットでオンラインショップのオーナーになる副業を紹介され、取引を始めるために先に入金するように指示をされた」と話した。糸川さんは詐欺ではないのかと疑念を抱き、男性に伝え、店舗責任者に報告後、警察へ通報し詐欺の被害を阻止した。

また24日午前10時30分ごろ、同店に50歳代の女性が来店し、勤務中の西村さんに「ネットで知り合った人に投資アプリを紹介してもらい、これまでお金を振り込んでいる、今回は70万円をATMで振り込もうとしたがアプリのサポートセンターから『振込先の指定がない』と言われた。どうしたらよいのか」と相談を受けた。西村さんは、詐欺に遭っているのではと思い、女性に伝え、店舗責任者に報告後、警察へ通報し、詐欺被害を阻止した。

同署で行われた贈呈式で、堀内康弘署長から感謝状を受け取った糸川さんは「疑わしいときは、詐欺かもしれないことをしっかりとお客さまに伝えて被害を防いでいきたいです」と話していた。

西村さんは「大切なお客さまのご預金なので、疑わしいなと感じたら、これからも積極的にお声をかけていきたいです。また、振り込みなどで少しでも気になることがございましたら、窓口で相談してください」と話していた。

 

感謝状を手に糸川さん㊥と西村さん㊨