命を守る防災知識 和歌山市が留学生向け講座

和歌山市と和歌山グローバルビジネスカレッジ(同市駿河町、坂本順一理事長)が共催する、外国人留学生を対象とした防災講座が26日、初めて和歌山城ホールで開かれた。

日本の生活習慣に慣れていない留学生に、地震・津波や台風などの災害に備える基礎的な知識、災害時の適切な行動などを学んでもらう取り組みで、同校日本語学科の学生約80人が参加した。

講師は市地域安全課と国際交流課の職員が務め、地震発生時は姿勢を低くし、頭を守り、揺れが収まるまで動かないことなどの基本的な行動をはじめ、ハザードマップの見方、風水害の警戒レベルなどを説明した。

会場には5カ所のブースが設けられ、非常時の持ち出し品の解説、新聞紙を使った簡易トイレとスリッパの手作り体験、段ボールベッドの組み立て体験なども行った。

講座には尾花正啓市長も出席し、「外国人の皆さんに十分な防災の案内ができていない面があるので、質問や意見を言ってもらいたい」と呼びかけた。

簡易トイレとスリッパ作りを体験したベトナムの留学生、グエン・ホン・ゴックさん(24)は「初めてだったが、難しくなく、自分で作れた。もし地震や津波が起きたとしても、きょう勉強したことで自分を守ることができる。参加できて良かった」と話していた。

 

段ボールベッドの説明を受ける留学生ら