寄付講義の優秀者を表彰 土地家屋調査士会
和歌山県土地家屋調査士会(服部正会長)が和歌山大学(和歌山市栄谷)で実施する寄付講義「国家基盤づくりに係る土地・家屋の調査」で優秀な成績を収めた学生をたたえる表彰式が28日、同大学で行われた。
寄付講義は同調査士会の認知度向上などを目的に2015年に開講。ことしは25人が受講し、4月から15回、会員が講師を務め、土地の登記や建物に関する表示の登記、境界論争の解決手段などについて学んだ。講義終了後には、各回の課題レポートを提出。期末レポートでは、都市基盤情報と登記制度の未来について、対応策をまとめた。
表彰を受けたのは、経済学部経済学科ビジネスデザインプログラム専攻3年生の北谷笑満花さん(21)、4年生の加藤優弥さん(21)、グローバル・ビジネス&エコノミープログラム専攻3年生の大野維月さん(21)の3人。
表彰式では、同大学の金川めぐみ経済学部長(50)が「土地家屋調査士の皆さんがされているお仕事は、経済活動にも関連している。生きた知識を学ぶことができた学生は非常にラッキーだなと思う」とあいさつ。服部会長が学生に表彰状を手渡した。
北谷さんは「優秀な成績者は表彰されると聞いて、頑張って勉強したので自信がついた」と笑顔。
加藤さんは「土地のことは知らなくても生きていけるからこそ危ない問題でもある。基礎を知ることができる意義のある授業だった」、大野さんは「土地に対する意識はなかなか変わらないが、どうやれば変えていくことができるか考えることができた」と話し、3人は資格取得を検討しているという。
片岡聖佳寄付講義委員長(59)は「県の土地家屋調査士は20年前は160人だったが今は140人に減っている。若い人が増え新たな考え方を提案してほしい」と話していた。