日中友好願い顕彰式典 紀三井寺境内で

和歌山市の紀三井寺境内にある日中友好記念碑前で14日、県日中友好協会(中拓哉会長)による顕彰式典が行われ、会員や駐大阪中国総領事館、県、市の関係者、和歌山大学の中国人留学生ら約30人が、両国の友好関係の発展を願った。

1978年の日中平和友好条約締結を記念し、翌79年、両国友好に尽力した廖承志・中日友好協会初代会長から「中日友好千年萬年」の書が県日中友好協会に贈られた。これを後世に残そうと県協会は同年10月、市民に募金を呼びかけ、唐の時代に中国から日本に渡った為光上人が開いた紀三井寺の境内に、この8文字を刻んだ記念碑を建立。以来毎年、途切れることなく顕彰式典を続けている。

ことしは、駐大阪中国総領事館の方煒副総領事が出席。記念碑の「千年」はこれまでの日中両国の交流が1000年以上にわたること、「万年」とは今後も友好関係を維持していくべきことであり、それは必ず可能であるとの意味が込められているとの解釈を示し、これまで両国友好に尽力してきた先人に敬意を表した上で、「両国民の友好感情の促進に努めていく。任せてほしい」と力強く語った。

中会長は「次の若い世代に引き継いでこそ、友好関係が続いていく。『民をもって官を促す』というように、政府の間にはけんかもあるが、民間でつないでいきたい」と話した。

同寺の前田泰道貫主、県国際課の山下善夫課長らもあいさつ。参列者は一人ひとり記念碑に拝礼し、友好促進を願うと、記念碑前で記念撮影を行った。

あいさつする中会長(左奥)、右奥が方煒副総領事

あいさつする中会長(左奥)、右奥が方煒副総領事

 

記念碑の前で記念撮影をする参列者

記念碑の前で記念撮影をする参列者