林県議が離党勧告に反論 維新県総支部
日本維新の会県総支部は、林隆一県議(和歌山市選出、2期目)への離党勧告を決めた。党本部が「身を切る改革」として所属議員に求めた議員報酬の一部寄付をしていなかったためとしているが、林氏は25日に記者会見を開き、寄付は行っており、実施の方法なども県総支部に相談・報告していたなどとし、処分の理由そのものがないと反論。「一方的な処分で到底納得できない。非常に遺憾だ」と述べた。
県総支部は今春の統一地方選後、県内の議員に寄付状況の報告を求め、林氏が実行していないと認定。10月10日の党紀委員会で離党勧告を決めたが、不在だった林氏から不服申し立てがあり、20日に再び開いた党紀委員会で林氏の主張を聞いた。林氏はことし6月、豪雨被害を受けた紀美野町に500万円を寄付しているが、県総支部は1期目の寄付にはあたらないとし、異議を退けた。離党勧告の期限は27日となっている。
林氏が反論の根拠の一つとした、ことし8月9日付の党本部から所属議員への通達では、2期目以上の議員の身を切る改革の実行について「前任期に実行していない者は必ず理由を添えて所属総支部へ詳細を報告する事」とある。林氏は2月、2期目の公認申請の際、選挙後に寄付を行うことを県総支部に説明し、反対の意見を受けることなく公認に至ったとし、処分には合理的理由がないと主張している。
さらに、県総支部3役のうち2氏について、前任期中の寄付が党本部の求める金額に達していないと指摘。林氏が処分の対象となるなら、2氏も処分されるべきとしている。
林氏の会見には和歌山市議の志賀弘明氏、新古祐子氏も同席。県総支部から所属議員に処分の経緯が示されず、支持者に説明できないなどと疑問を呈した。
林氏は、離党するかどうか関係者と協議して決めるとし、「衆議院の議席も獲得し、上げ潮ムードだったのに、和歌山の維新はバラバラで何をやっているんだと言われるのが残念。前を向いて、今後も維新を盛り上げていきたい」と話した。