演奏家の金谷、小寺さんに 大桑文化奨励賞
文化・芸術分野で優れた活動に取り組む人に贈られる、公益財団法人大桑教育文化振興財団(大桑弘嗣理事長)の2023年度大桑文化奨励賞に、和歌山市のクラシックギター演奏家・金谷幸三さん(57)と、和歌山大学教育学部准教授でユーフォニアム奏者・小寺香奈さん(46)の2人が決まった。表彰式は21日、同市のホテルアバローム紀の国で行われる。(画像は同財団提供)
金谷さんは兵庫県出身。パリ国立高等音楽院とパリ国際音楽大学で学び、これまでに小林勝夫、アレクサンドル・ラゴヤ氏らに師事。通常のギターの他、特殊な11弦ギターを用い多彩な響きを追求している。
2014年に和歌山市に移住。関西屈指の本格派ギタリストとして高い評価を受ける一方、路上ライブや地元カフェなどで小規模な演奏会を企画・演奏するなど自由な表現方法も注目されており、幼児・児童対象のギタークラブなど早期教育にも尽力している。
小寺さんは大阪府出身。東京藝術大学で学び、同大学大学院修了。ユーフォニアムを稲川榮一、外囿祥一郎、三宅孝典の各氏に師事した。2013年のドイツ留学を経て現在は国内の主要オーケストラなどへの客演や、ソロ室内楽では現代音楽の分野でも積極的に活動を行っている。21年にはセントラル愛知交響楽団とソリストとして共演し好評を博した。
文化奨励賞の他、文化活動援助に和歌山市吹奏楽団(西本行伸代表)が選ばれた。同楽団は1974年創設の歴史ある市民吹奏楽団で、県内において吹奏楽を通じた文化発展に貢献してきた。
また、鼓の修理事業を手がける、御坊市の戯瓢踊(けほんおどり)保存会と、提灯(ちょうちん)の新調事業を行う、上富田町の岡獅子舞団(おかししまいだん)の2団体に対し、無形民俗文化財保持団体として援助する。
学校図書寄贈は、海南高校大成校舎、紀見東中、粉河中、南部中、山口小、加茂川小、岩田小、しょうぶこども園、NUKU森の丘こども園、木の川認定こども園の10校園に行う。