恩師や家族、仲間に感謝 近大和歌山で卒業式

和歌山市善明寺の近畿大学付属和歌山高校(川合廣征校長)で17日、県内の高校に先駆けて卒業式があり、39期生346人が在校生や保護者らに見守られながら、学びやをあとにした。

同校では、卒業生全員が式に参加できるようにと毎年受験シーズンが本格化する前の1月に実施。授業は全て終了しており、全員がそろう最後の日となる。

卒業生は一人ずつ名前を呼ばれ、代表して南出彩伽さんが卒業証書を受け取った。

川合校長は京セラ創業者の稲盛和夫さんの著書から「『利他の心』に立って判断すべき」という一文を取り上げ、「思いやりに満ちた心で周りの人のことを考えた行動をすれば、みんな協力してくれる。物事の本質を捉え正しい判断、行動を心がけてほしい」と式辞を述べた。

2年生の寺田航太さんが「体育祭での応援合戦など先輩方の勇姿は胸に焼き付いている。本校で培った屈強な精神力と行動力で輝かしい未来を築いていかれることを信じている」と送辞。卒業生代表の木村俊介さんは「私たちを支えてくれた先生や家族、仲間に感謝するとともに、濃紺色の制服で卒業する最後の学生として、誇りを胸にこれからも努力し続けたい」と述べた。

式の後は、在校生が合唱と演奏で卒業生の門出を祝う、生徒会主催のエンディングが4年ぶりに行われ、華やかに見送った。

中学から6年間通ったという木村さんは「コロナ明けの体育祭では、先輩方の前例を見ていない中、仲間と共につくり上げ良いものができた。振り返ると6年はすぐだった。つらいこともあったけど楽しいことが多かった」と笑顔だった。

 

後輩から花束を受け取る卒業生㊨