憧れられる存在に 県警察学校で33人卒業
和歌山県警察学校(和歌山市木ノ本)で25日、初任科第156期生(長期課程)の卒業式が行われ、19~22歳の33人(うち女性4人)が警察官としての新たな一歩を踏み出した。
式には卒業生と教官らの他、在校生と保護者、来賓約120人が出席。
卒業証書を授与した田原正士学校長は「いついかなる時も警察官としての自覚を持って行動し、自らを律し、積極的に学び、鍛え、常に活力あふれる態度で職務に当たってほしい」と激励した。
卒業生を代表して、和歌山東署に配属される高井舜平巡査(22)が学校生活で支えてくれた周囲への感謝を述べ、「警察学校で学んだ職務に対する誇りと使命感を胸に誠心誠意、県民のために尽力します。いかなる凶悪な犯罪にも毅然(きぜん)と立ち向かい、信頼され、憧れられる警察官となり、生涯を懸けて和歌山のために努力することを誓います」と力強く決意を述べた。
4月から10カ月間、警察官としての基礎を学んだ卒業生らは、同日付で県内全12署に配属された。
式典の後は、保護者と再会。笑顔で卒業を報告し、苦楽を共にした仲間と記念写真を撮影していた。
紀の川市出身の高井巡査は、高校卒業後、サッカーの実業団選手として2年間プレーし、「人の役に立ちたい」と入校。「これからさまざまな経験を積み重ね、リーダーシップを持って挑みたい」と話していた。
岩出市出身で橋本署に配属された西山優作さん(21)を誇らしそうに見つめていた警察官の父(48)は「最初は心配だったけど、10カ月前とは顔つきが変わり、たくましくなっている」と笑顔。
橋本市出身で田辺署に配属された山本真鳳さん(19)は「しんどいこともあったけど、同期の仲間と一緒に生活できて楽しかった」と、別れを惜しんでいた。