過去最大規模の267億円 海南市24年度予算案

和歌山県の海南市は22日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比11・8%増、過去最大規模で267億5472万3000円。一般会計に特別会計と企業会計を含めた予算総額は前年度比4・6%増の485億5187万1000円となった。29日開会の定例市議会に提案する。

主に(仮称)中央防災公園の整備や新中学校建設の適正配置推進事業、子ども医療費助成などの予算配分となった。神出政巳市長は「持続可能で安定した財政運営を念頭に、活力ある未来を見据えながら、住み続けたい、住んでみたいと思えるまちづくりに必要な予算を確保した」と述べた。

歳入では、個人市民税が定額減税の影響で減収となり、市税全体で65億3009万9000円(前年度比1・5%減)。地方交付税は、海南下津高校閉校に伴い、67億9000万円(同0・4%減)。市債は、同防災公園整備事業や新中学校建設に係る事業などで36億9920万円(同69・5%増)。

歳出では、扶助費が自立支援給付費や児童手当などの増により、46億9062万5000円(同9・5%増)。同防災公園事業などの普通建設事業費は51億6247万6000円(同65・7%増)など。

主な事業は、(仮称)中央防災公園の整備(総事業費約20億円)に5億7899万9000円を計上。大災害時における防災関係機関の活動拠点や応急仮設住宅用地とする。

また、わんぱく公園をことし4月から1年間休園し、遊具などを整備する予算に8460万円を充てる。

中央防災公園の施設内に(仮称)体験学習施設を建設するために2976万6000円を盛り込む。平時は、市の歴史や防災を体験できる施設として、大災害時には「災害ボランティアセンター」や市域の文化財や歴史資料を応急的に保管する「文化財レスキュー」の場として機能する。

その他、3月1日で閉校する海南下津高校跡地での中学校整備事業(開校は27年度を予定)に5億6508万4000円。県内初となる健康アプリの導入に245万3000円、来年度中に開催予定の鈴木サミットに150万円など。