和歌山バス3路線継続 廃止発表から一転
和歌山バスは19日、赤字幅が大きいことを理由に9月末をめどに廃止するとしていた鳴神線、雑賀崎循環線、六十谷線の和歌山市内3路線を継続すると発表した。市が路線維持のために支援を行うことになり、住民の移動手段が失われる事態は回避された。
鳴神線はJR和歌山駅―紀伊風土記の丘を主な発着地とする4・5㌔、雑賀崎循環線は南海和歌山市駅―JR和歌山駅を主な発着地に雑賀崎地区などを巡る19・8㌔、六十谷線は南海和歌山市駅―川永団地を結ぶ14・5㌔の路線。いずれも不採算区間であり、慢性的な運転手不足や物価高騰などから、同社は昨年末、一度は廃線を発表していた。
市や関係の地元自治会と同社が協議した結果、協力を得ながら利用促進に取り組むことで、可能な限り運行を継続することを決定。市は2024年度当初予算案に、3路線への支援を含むバス路線維持対策費として2013万5000円を計上している。
同社は、今後も利用者の少ない路線では運行継続が困難になることが予測されるとし、バスの利用を呼びかけている。