後世に歌い継ぐ 和歌山ブルース歌碑20周年

和歌山市の五つの商店街でつくる市中央商店街連合会の「和歌山ブルース歌碑プロジェクト」(川﨑博史代表)が、市民らに寄付を募り、ぶらくり丁にある雑賀橋のたもとにレコード盤の形をした歌碑を建立して20年がたった。

ことしは20周年を記念し、同プロジェクトではさまざまなイベントを予定している。その一環として、変色し文字が見えづらくなっていた歌碑の銅板を磨き、ピカピカに復活させた。

1968年に発売され、ぶらくり丁の情景などが歌い込まれた「和歌山ブルース」(吉川静夫作詞、吉田正作曲)は古都清乃さんが歌って大ヒット。同プロジェクトは「和歌山ナンバーワンのご当地ソングを後世に残したい」と、まちの活性化などを目的に歌碑を建てた。前に立つと「♪逢いたい 見たい すがりたい~」と古都さんの歌声が流れ、広く県民に親しまれている。

同プロジェクトはこれまで歌碑の保全に努め、節目の年にカラオケ大会や歌謡ステージなどのイベントを開いてきた。

20周年企画では5月5日から、古都さんの歌手年表や懐かしい写真などを展示する「和歌山ブルースと古都清乃ちょびっとミュージアム」を3年ぶりにオープンする他、宮本静さん、羅布陽介さんによるライブ、秋には古都さんのコンサートを開く予定。

川﨑代表は「かつてぶらくり丁は憧れの都会だった。そんな思い出を残す歌が忘れられないよう、次の世代に引き継いでいきたい」と話している。

ピカピカになった歌碑の前で笑顔の川﨑代表

ピカピカになった歌碑の前で笑顔の川﨑代表