コロナ禍前の9割まで回復 23年県内観光客
2023年に和歌山県内を訪れた観光客総数は3193万8000人(前年比9・6%増)で、コロナ禍前の19年以来、4年ぶりに3000万人を上回ったことが県の観光客動態調査(速報値)で分かった。外国人観光客の大幅な増加などにより、史上最高を記録した19年の3543万3000人と比べても90・1%と9割を超えるまでに回復している。
県によると、23年の観光客総数のうち日帰り客は2701万9000人(前年比8・8%増、19年比9・7%減)、宿泊客は491万9000人(同14・3%増、10・6%減)となった。
新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5月8日に2類から5類に移行したこと、水際対策の緩和や円安の影響によるインバウンドの大幅な増加などが回復を後押しした。
外国人宿泊客数は38万121人泊で、過去最高だった19年の50万1844人泊に比べると24・3%減だが、前年比では9倍超の急激な回復となり、22年10月の水際対策緩和以降の回復が堅調に続いている。
国・地域別のシェアは、アジアが53・9%、欧米豪が30・1%、その他が15・9%。アジアでは中国が最も多い15・6%、次いで香港が15・5%、台湾が9・7%。欧米豪ではアメリカ6・3%、フランス5・1%、オセアニア4・1%の順だった。
主要市町村別に外国人宿泊客数をみると、高野町が最多の9万3907人泊、白浜町が7万9076人泊、和歌山市が7万4110人泊、那智勝浦町が4万6731人泊と続いている。
県内7カ所の主要観光地の入り込み状況をみると、総数で増加幅が最も大きかったのが旧串本町で191万5025人(前年比23・6%増)。高野町は宿泊が122・6%の大幅増となり、日帰りは微減だったものの、総数で139万7794人(同5・5%増)に増加。和歌山市は日帰り、宿泊とも増加し、総数で627万9065人(同11・5%増)となった。
その他の主要観光地の総数は、田辺市龍神村35万2249人(同4・8%減)▽田辺市本宮町146万1265人(同17・3%増)▽旧白浜町295万6194人(同3・6%増)▽那智勝浦町108万269人(同10・7%増)――だった。