行方不明者発見に貢献 インディー号に感謝状

永井署長㊧から感謝状を受け取る三谷さん㊥とインディー号
永井署長㊧から感謝状を受け取る三谷さん㊥とインディー号

行方不明者の早期発見に貢献したとして、和歌山東署は7日、県警嘱託警察犬のインディー号(シェパード、雄、9才)と、同犬指導手の三谷博一さん(79)に感謝状を贈呈した。

和歌山東署によると、7月25日午後6時40分ごろ、和歌山市の80代男性が家出とみられる内容の置き手紙を残して行方不明になったと、息子から管轄の同署に110番通報があった。男性の移動手段が徒歩か公共交通機関と推測されたことから、同署の捜査開始と同時に出動要請を受けた三谷さんとインディー号が参加。男性の寝具の残臭を手がかりに、インディー号は生け垣などの浮遊臭をたどり、20分ほどかけて自宅から500㍍離れたバス停に誘導した。同署がバス会社に連絡し、防犯カメラの映像の確認など捜索を続け、同日午後8時ごろ、同市内のホテルに滞在中の男性を発見。男性は県外の遠方に翌日行く予定だったと話したという。

贈呈式は同市新庄で三谷さんが営むペットホテル兼サロンの店舗で行われた。同署の永井泰文署長は「一歩遅れていたら生死につながった。早期発見の協力に感謝したい」と初動対応を評価、三谷さんに感謝状を手渡した。

三谷さんは県警の元警察官で、現役時代から40年以上にわたり、嘱託警察犬の指導や同犬による捜索などに尽力。三谷さんは「インディーの走り方や態度で手応えが伝わってきた。それだけの仕事をしてくれて指導手としてうれしい。退職後の恩返しです」と話し、酷暑の中、集中力を発揮して捜索したインディー号には高級なドッグフードが贈られた。