石川県の穴水高校に義援金 瀧さんが届ける


ジャズドラマーの瀧さん
ジャズドラマーの瀧さん

和歌山市のジャズドラマー、瀧益生さん(81)が、能登半島地震で被害を受けた石川県穴水町の穴水高校に、音楽仲間と開いたディナーショーで募った義援金10万円を届けた。

瀧さんは全国各地の被災地支援を続けており、東日本大震災時には宮城県女川町の高校に電子ピアノやアンプを届けた他、チャリティーコンサートを開くなどして集まった善意を継続して届けてきた。

今回は、知り合いの県議が同町の牧場主と親戚だったことが縁となり、高校生を応援したいと同校への寄付を決めた。

ディナーショーは3月、ジャズピアニストの秋満義孝さんを迎えて市内で開催。会場で来場者に被災地への支援を呼びかけた。

瀧さんは大阪府阪南市に住む友人の栗田博臣さん(70)と車で同町へ向かい、島崎康一校長に義援金を手渡した。同校によると、体育館の梁(はり)が崩れ、グラウンドにひびが入るなどの被害があり、現在も水の使用が制限されている状況。自宅の倒壊などにより、仮設住宅で生活する生徒もいるという。

瀧さんは「まちに人がいないことに驚いた。倒壊した家屋も、そのままの状態。穴水の高校生がみんな元気だったのが救いだった」と話す。

義援金は、31日に行われる同校の文化祭で生徒たちが着用するTシャツの作成に活用されるという。

瀧さんは「皆さんから頂いた温かい気持ちを、直接届けたかった。和歌山もいつ大地震で被災するか知れず、健康が続く限りは支援を続けていきたい」と話している。