ニコラス、境野さん個展 じゃんじゃん横丁

ニコラスさん㊧と境野さん
ニコラスさん㊧と境野さん

和歌山市のイラストレーター、ニコラスさん(36)と、東京都出身の現代アーティスト境野薫さん(24)のそれぞれの個展が23日から、和歌山市島崎町じゃんじゃん横丁内の珈琲もくれんと、ギャラリーカフェ・モコモコミュージアムで開かれる。ポップで愛らしい妖怪と、社会に伝えるメッセージ性のある現代アート。個性あふれる2人の作品が同時に楽しめる。

ニコラスさんは、妖怪をモチーフにした個展「ニコラスイラストワーク。続・百鬼二〇二四」を29日まで珈琲もくれんで開く。3カ所の巡回展。

ニコラスさんは、店舗のロゴマークやイベントのチラシデザイン、名刺などを手がけ活動。「この世にないものを描くのが好き」だといい、天使や悪魔、伝説や神話の生き物など自由な発想で描く。

その一環で文献や資料を参考にオリジナルのポップな妖怪を描き、作品が100点以上となり、昨夏に1回目となる妖怪をテーマにした個展を開いた。

今回はさらにパワーアップし「妖怪」と「百鬼夜行」をテーマに、新作を含めた150点以上の妖怪が楽しめる。

つむじ風に乗って現れ、人を切りつける妖怪「かまいたち」は、ピンク色の3匹のイタチが愛らしい。

3匹はそれぞれ棒と鎌、薬を持ち、人を転ばせて鎌で切り、薬を塗り痛みを和らげるという意味を込め描いた。ニコラスさんは「知らない間にどこかが切れて傷になっていることがあるでしょう。かまいたちの仕業かも」と笑顔で話す。

妖怪のイラストと共に添えられた、ニコラスさんオリジナルの説明書きや独自のツッコミをしたコメントもユーモアたっぷり。ニコラスさんは「お気に入りの妖怪を見つけてください」と話している。

他にも、てんぐ、鬼、ぬらりひょんや、妖怪が集合したA1サイズの作品も並ぶ。期間中、ニコラスさんは可能な限り会場にいる。

巡回展は、9月1~8日は、紀美野町下佐々の雑貨店「箱々」。9月12~16日は、海南市日方の自家焙煎スペシャリティコーヒー専門店「日方珈琲焙煎所」。問い合わせはニコラスさんのインスタグラム(the_lumber_room)DMで。