地域住民との架け橋に 花王が和歌山市に橋寄贈

目録を手に尾花市長㊧と坂本工場長
目録を手に尾花市長㊧と坂本工場長

花王㈱は、和歌山市湊の和歌山工場正門前の水軒川に架かる「花王橋」を市に寄贈した。

花王橋は長さ29・1㍍、幅9・2㍍。同社が航空機の潤滑油などを作る軍需工場として稼動し始めた1944年の10月に架けられた。

以降、2020年10月まで76年間にわたって使用されていたが、コンクリートのひび割れなど老朽化が確認されたため、同月からことし7月末まで初の架け替え工事をし、8月5日から再び使用されている。

同社は職員以外の市民も使用する橋であることから、8月15日に市に寄贈。花王橋の名称は引き継がれ、市道今福23号線の一部となっている。

29日には、和歌山工場の坂本透工場長(53)、同社の山口浩明特命フェロー(62)、人事総務課の山崎一樹課長(59)が市役所を訪問。坂本工場長が尾花正啓市長に目録を、尾花市長が坂本工場長に感謝状を贈った。

坂本工場長は「今後も新たな花王橋として地域住民と花王和歌山工場の架け橋になってほしい」と願った。尾花市長は「市として大変ありがたい」と感謝し、安全で安心な橋として管理すると話した。