還暦記念ライブ タップダンス田中美和さん

教室の生徒とタップを踏む田中さん(右から2人目)
教室の生徒とタップを踏む田中さん(右から2人目)

軽快に靴音を響かせるタップダンスに魅せられて40年。和歌山県岩出市のタップダンサー、田中美和さん(59)は22日、和歌山市米屋町のライブスペース・モーメンツで還暦記念ライブを開く。60歳になった時、現役で舞台に立っていることを目標にしてきた田中さんは「人との出会い、環境に恵まれました。この年齢で、思い描いたことをできることは大きな喜び。皆さんに感謝をお届けできれば」と話している。

田中さんは大阪芸術大学舞台芸術学科舞踏専攻卒業。17歳からモダンジャスダンス、19歳からタップダンスを始めた。1987年に県内唯一のタップダンス教室として「スタジオぽこ・あ・ぽこ」を開設。ふるさとの民謡や和歌山にちなんだ楽曲で独自の和風タップを創作し、仲間と共に発表。海外でもステージに立ってきた。和歌山市や泉佐野市で教室を開き、子どもから高齢者まで幅広い世代に指導している。

歌好きな両親のもとに生まれ、小中学校時代は山口百恵が大好きだったという田中さん。中高生になると、「ベルサイユのばら」に憧れ、宝塚歌劇団に入りたいと思ったことも。ミュージカル女優を夢見ながらも、大阪芸大に進んでからは伸び悩み、スランプに陥った時に先輩に勧められたのがタップダンスだった。自分が楽器になることができ、周囲との一体感を感じられるタップの魅力にのめり込んだという。

田中さんは「私のやりたいこと、わがままに付き合ってくれる、素晴らしい仲間に出会えたことは大きな財産。これからも楽しく、大好きなタップを続けていきたい」と笑顔で話している。

当日は、長年交流のある藪下将人さん、田頭宜和さんら地元ミュージシャンをスペシャルゲストに迎え、教室生たちと共に趣向を凝らしたステージを届ける。

和歌山を題材に、県内の魅力をタップで奏でるステージの他、昭和から令和までのヒット曲、ジャズのスタンダードナンバーを取り入れ、手話を交えた発表、2025年の大阪・関西万博に向けた演出も予定。

午後2時から(1時半開場)。1600円(1ドリンク付き)。チケット残りわずか。問い合わせは田中さん(℡090・3719・2603)。