災害時に給電 海南署とトヨタカローラが協定
海南署は2日、災害時に信号機や警察施設が停電する場合に備え、トヨタカローラ和歌山㈱(和歌山市和歌浦東、西川直人社長)から給電車両の貸し出しを受ける協定を結んだ。
局地化、甚大化する自然災害に対応し、緊急時も警察業務を円滑に進められる体制を整える取り組みの一環。協定に基づき同社は、同署に近い販売店から給電車両を貸し出し、信号や警察施設の早期復旧に協力する。
同社はすでに、海南市、紀美野町、田辺市とも同様の協定を締結し、各地で防災給電イベントを実施している。プリウス2・0Lで給電する場合、スマートフォンを約4800回満充電できる電力となる。信号機の場合も長時間の給電が期待できるという。
協定の調印式は同署で行われ、橋本諭署長と西川社長が協定書に署名した。
橋本署長は「自然災害で信号機が止まることなどが予想され、電力の確保が急務になる。給電車両の貸し出しは大変心強い」と述べ、西川社長は「県民の皆さまの安心安全な暮らしにつなげていくことが、私たち車屋の使命だと思っている」と話した。
調印後、同署近くの交差点で、トヨタbZ4Xの電力を使用し、信号機を復旧させるデモンストレーションも行った。