新会員3人を迎えて 木国写友会が第87回展

見応えのある作品が並ぶ会場
見応えのある作品が並ぶ会場

大正元年に設立された木国(もっこく)写友会の第87回展が14日まで、和歌山市本町のフォルテワジマ4階で開かれている。

同会は、近代日本の写真史にも大きな足跡を残す島村逢紅(ほうこう)が設立。現在も活動する写真クラブとしては国内でも指折りに数えられるほど歴史がある。

20年近くぶりに新会員が入会。今展では3人の仲間を迎え、40代から80代までの6人が2点ずつ出品している。

島村安昭会長(75)は、青空に広がる珍しい形の雲や、加太の美しい夕焼け雲をヤシの木とともに収めた作品を展示。新会員の中山公章さんの写真は、夕暮れの鳥取砂丘を歩く人物とともにモノクロで捉えている。光と影の詩情豊かな表現に、会員も「逢紅さんの生まれかわりではないか」と驚くほど。

このほど、会場を提供する和島興産㈱の親会社、㈱島精機製作所の島正博名誉会長も来場し、島村会長に説明を受けながら「いい瞬間を写していますね」などとじっくり鑑賞していた。

その他、サボテンの花をマクロレンズで写したもの、ススキと水鳥の情景、島村逢紅、島村安彦前会長ら物故会員の作品も紹介している。

祖父の逢紅から同会を受け継いできた島村会長は「若い方にも入会いただき、大変ありがたい。祖父や父も喜んでいると思います。自由で、それぞれの個性や感性を生かした作品づくりをするのが木国の特徴。ぜひご覧いただきたい」と話している。

午前10時から午後5時(14日は4時)まで。問い合わせは島村会長(℡073・426・3555)。