表情さまざま43点 能面文化協会が作品展
能面文化協会(久保博義会長)の第24回展が30日、和歌山市の県民文化会館中展示室で始まった。「紀州能面の会」らが丹精込めて制作した老若男女や鬼などの多様な表情を表した作品43点を展示し、来場者の目を引いている。11月4日まで。
久保会長(84)は、鹿の胎内から生まれたという伝説に基づき、額に鹿の角が生えた「一角仙人」などを展示。その他にも、仏を敬わない人々への憤慨の表情を見せる「不動明王」や、鼻にこぶがある恐ろしげでたけだけしい力強い老人を表した「鼻瘤悪慰」、驚きや絶望感や憔悴を表現した「俊寛」、嫉妬心を抱く苦しみと復讐せずにはいられないという怒りからの威嚇の表情が漏れる「般若」などを並べている。
久保さんは「能面はさまざまな表情があるので見ていて飽きない。誰かに似ているなとか、そういう見方でも楽しめて面白いので、ぜひ見に来てください」と話している。
午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。問い合わせは久保会長(℡090・1955・1285)。