先祖やペットを思い 慈光院で護摩たき厳かに

護摩木をくべて祈願する酒井住職㊥
護摩木をくべて祈願する酒井住職㊥

和歌山市栄谷の真言宗・慈光院(酒井照雲住職)で27日、秋季護摩供が行われ、先祖供養や無病息災祈願、愛犬や愛猫など他界した動物たちも供養した。

護摩供は、春と秋に行われ、願いを記した護摩木をたき上げることで天上の仏の世界で暮らす先祖やペットへ、煙と共に願いや思いを届ける法会。

約30人が見守る中、酒井住職が本堂で読経した後、屋外に移動し、護摩たきを行った。護摩木が積み上げられた釜に火をともすと炎が高く上がり、酒井住職は家内安全や健康成就などをしたためた護摩木を一つずつ読み上げてくべていった。

同院では、家族同然で暮らしたペットに対しても成仏してほしいとペットの供養もしていることから、旅立った動物に宛てた手紙もくべた。

参列者は焼香をして冥福を祈り、酒井住職は「亡くなった人や動物は仏の世界で平等に暮らしている。手紙を読んで喜んでいると思う」と話した。

ことし、10年間一緒に暮らした柴犬の「きらら」ちゃんを亡くしたという、大阪府泉南市の古谷美穂さん(36)は、「きららが亡くなったことでつながった縁がある。これからも見守ってほしいと手紙を書いた。お葬式もこちらでしていただいた、感謝です」と話した。