黄色い布で安否確認 高松地区が訓練に導入

訓練で無事を知らせる布を結ぶ住民
訓練で無事を知らせる布を結ぶ住民

災害時、家族の無事が確認できれば玄関先に布を結んで――。

和歌山市は大規模災害発生時、世帯全員の無事を知らせる布やタオルを玄関先に掲げて、救助隊に伝える取り組みを各地区に推奨。23日の高松地区の防災訓練でも初めて導入された。

高松地区では黄色い不織布を全3400世帯に配布。この日の午前9時、防災無線を聞いた住民らは、家族の無事を確認すると門扉などに黄色い布を結びつけ、高松小学校へ避難した。

静岡県富士宮市などで行われている取り組みで、和歌山市内ではいち早く松江地区が昨年から取り入れている。助けを必要とする世帯を一目で見極められるようになり、より迅速で効率的な救助が期待できるという。

主催した高松地区防災会の石井太郎会長(87)は「この表示で安否確認が簡単にでき、より多くの命を助けられる。取り組みを忘れないようにする工夫も必要。アンケートを取り、課題を見極めながら周知を図っていきたい」と話していた。