マイナ免許証開始へ 更新手続き予約制に

マイナンバーカードが運転免許証に
マイナンバーカードが運転免許証に

マイナンバーカードを運転免許証として利用できる制度の運用が3月24日に全国で始まるのに合わせ、和歌山県警は、新規免許取得のための学科試験、免許更新の受け付けを予約制に変更し、交通センター(和歌山市)などの混雑緩和、待ち時間の短縮を図る。

マイナンバーカードのICチップに免許番号、免許種別、顔写真などの情報を記録したものがマイナ免許証となる。新制度開始後の免許証の保有形態は、従来の免許証のみ保有、マイナ免許証のみ保有、両方を保有の三つから本人が選ぶ。県内のマイナ免許証の交付場所は、交通センターと、田辺、新宮の各運転免許センターの3カ所。

マイナ免許証のメリットの一つは、事前に一定の手続きをしておくことで、住所、名前などの変更手続きを市町村に届ければ、交通センターなどへの届け出が不要になること。免許更新時には、更新区分が優良運転者、一般運転者の場合、講習がオンラインで受講可能となる。

住所地以外の都道府県で免許の更新を行う「経由地更新」では、更新区分が優良運転者、一般運転者の人は、期間が従来の誕生日までから更新期間満了日(誕生日の1カ月後)までに延長される。

また、マイナ免許証は手数料が安いメリットもある。新規の免許取得の場合、従来型免許証の2350円に対し、マイナ免許証は1550円、両方持つ場合は2450円。免許更新時は、従来型免許証が2850円、マイナ免許証が2100円、両方保有が2950円となる。

一方でマイナ免許証には、免許証のデータが見えないため更新期限が確認しにくいこと、紛失すると再発行まで運転ができないこと、免許証とマイナカードの期限は別々で、両方の更新が必要であることなどのデメリットもある。

県警がマイナ免許証の開始に合わせて予約制を導入するのは、手続きの混雑を緩和し、利便性向上を図る他に、マイナ免許証ならではの理由もある。

従来の免許証更新では、県警が免許証を預かり、講習の間に新しい免許証を作成し、講習後に手渡しているが、マイナカードは一時預かりができず、本人の目の前で免許証のデータの入力、確認を行うと規定されているため、従来より更新手続きに時間を要する。予約制にして受付人数を管理することで、手続き業務が過剰になったり、待ち時間が長くなりすぎたりする事態を避ける狙いがある。

予約が必要となるのは、3月24日以降に行う新規免許取得のための学科試験(交通センター受験者が対象)と免許更新(3センターが対象)の申し込み。

学科試験の予約は3月3日午前9時から専用電話(℡073・473・0888)で開始。免許更新の予約は1月21日午前0時からインターネットで受け付ける。県警ホームページにリンクを掲載する。