今春開通の道路を再現 メタバースの体験会

国土交通省近畿地方整備局和歌山河川国道事務所は1日、今春開通予定の海南市冷水の有田海南道路の一部開通と拡幅に先駆け、メタバース体験ができるプレイベントを道の駅海南サクアスで開いた。
同事務所の持つ技術を活用し、多くの人に開通や拡幅する道路がどんな道なのか知ってもらおうと企画された。
有田海南道路は、有田市野から海南市冷水までの延長9・4㌔㍍の国道42号バイパス整備事業で、交通渋滞の解消や南海トラフ巨大地震に伴う津波浸水を回避する効果を期待している。
今春開通予定の道路は、冷水から小南の2・9㌔㍍のトンネルと、藤白から冷水区間の拡幅道路1・1㌔㍍。
メタバース体験は、サクアスに訪れた子どもから大人までが参加。コントローラーで操作して空間上の道路に車を走らせてタイムを競ったり、空間上に同時に4人が集まりドライブやおにごっこをしたりなどのプレーを楽しんだ。
メタバース空間は、同道路の設計データを基に再現され、トンネル内や道路、山やサクアスなども出現し、臨場感が味わえる。
堺市からみなべ町の南部梅林へ向かう途中に立ち寄ったという30代の夫婦は「空間上のトンネルは広いなと感じた。この道路ができれば南へ行きやすくなり便利になる。楽しい体験ができた」と笑顔だった。
同事務所の鴻野宏志副所長は「メタバース体験で楽しみながら、どんな道路なのか知ってもらえたら」と話していた。