ことしは豊漁に期待 紀の川漁協が稚アユ放流

稚アユを放つ川口組合長
稚アユを放つ川口組合長

5月17日に紀の川の本流・支流でアユ漁が解禁されるのを前に、紀ノ川漁業協同組合(川口恭弘組合長)は17日、紀の川市荒見の竜門橋付近の河原など3カ所で稚アユ計約1300㌔(約13万匹)を放流した。

同組合ではアユを養殖し、シラスぐらいの小さなアユを10㌢サイズにまで成長させて放流している。 

この日、竜門橋付近の河原でトラックのいけすからホースを通って勢いよく川へ飛び出した約300㌔の稚アユは、ピチピチと水面を跳ね、泳いでいった。

今後は4月中に橋本市、かつらぎ町、九度山町で計5㌧を放流予定。放たれたアユは解禁日までに倍の20㌢近くまで成長する見込み。9月下旬には30㌢を超えるという。

組合では天然アユを増やそうと毎年11月の産卵シーズンに親アユも放流。川で生まれたアユは海を経て再び川に戻り、1年で寿命を迎える。一昨年は500万匹、昨年は約80万匹が遡上(そじょう)しているという。

川口組合長は「ことしは3月から海から戻ってくるアユが確認され、豊漁が期待される。昨年はアユが少ないという釣り人からの声があり、ことしは2㌧追加して放流した。たくさんの人にアユ釣りを楽しんでほしい」と話している。