女性の生き方テーマに 高校生が論文発表

女子高校生が論文発表とディスカッションを行う国際ソロプチミスト(SI)和歌山(須佐眞理子会長)主催の「クラブ・ユース・フォーラム2025」が24日、和歌山市小松原通の県民文化会館特別会議室で開かれた。「未来に輝く女性の生き方~いにしえの女性から学ぶ」をテーマに10人が活発に意見を述べ合い、最優秀賞に開智高校1年の田上由麻さん(15)、優秀賞に県立桐蔭高校2年の津田初季さん(16)、りら創造芸術高校2年の丸山史華さん(16)が選ばれた。
SI日本中央リジョンの取り組みの一環で、高校生がテーマをもとに語り合うことを通じて、友情やリーダーシップを育み、相互理解を深めながら交流する場となっている。
田上さんは、女性のための政治家でなく、すべての人のための政治家として20世紀初頭に活躍したイギリスの政治家ナンシー・アスターの功績を紹介。
今後、社会がより多様性を重んじ、公平な価値観に基づいて発展していくためには、女性自身がその一翼を担う覚悟と準備が必要だとし『女性だから選ばれる』のではなく、その能力と人間性によって信頼されることが求められる時代。ナンシー・アスターが1人で切り開いた道を、今は多くの仲間と共に歩むことができる。それを感謝しながら次の世代へより良い社会を手渡していく責任が私たちにはある」と訴えた。
津田さんは、女性が輝く環境づくりについて発表。「育休分割制度」を提案。1年ずつや半年と1年半などに分けて取ることで、負担の偏りを抑え、女性の仕事への影響を減らすことができ、今以上に女性が働きやすく輝くことができるようになるのではないか」と提案。
丸山さんは、明治26年生まれの英語翻訳家で「赤毛のアン」を代表作とする村岡花子のように、自分を貫き行動し、社会で通用する自分の道をつくっていきたいと発表した。
個別の論文発表に続いて、和歌山大学観光学部の加藤久美教授をコーディネーターに、生徒らはディスカッション。挑戦する勇気や、今の学校教育について変えたいことなどについて熱心な議論が展開された。
最優秀賞の田上さんは、7月に名古屋市で2府14県の生徒が参加して開かれる同リジョンのユース・フォーラムに出席する。田上さんは「まさか自分がと、とてもうれしい。いろんな学校の人と話すことができる貴重な機会だった」と話していた。