笑顔あふれる和歌山に 宮﨑さん県政へ決意

初当選から一夜明けて取材に応じる宮﨑新知事
初当選から一夜明けて取材に応じる宮﨑新知事

岸本周平前和歌山県知事の死去に伴う知事選で初当選した前副知事の宮﨑泉さん(66)は一夜明けた2日、和歌山市小松原通の事務所で報道陣の取材に応じ、「笑顔あふれる和歌山にしていきたい。笑顔になるということは、うれしいこと、楽しいことがたくさんあるので、そういう幸せな和歌山にしていきたい」と県政を担う決意を話した。

2日、早朝から愛犬と散歩に出かけた宮﨑さんは、出会う人から「おめでとうございます」などと声をかけられ、知事当選を実感するスタートとなった。

一夜明けての感想を問われた宮﨑さんは「目標を25万票でやってきたので、(達成できて)本当にホッとしていると同時に、すごくたくさんの票を頂いた責任を感じている」と述べた。訴えてきた岸本県政の継承については、「何が一番引き継ぎたいかというと、ふるさと和歌山に対する熱い気持ちが私は一番魅力を感じたし、そういう精神を私も継いでいきたい」と話した。

選挙中に何度も口にしてきた「岸本前知事が吹き込んだ息吹を育て、大きな花を咲かせる」の具体的な内容について問われると、学校給食費の無償化、子ども食堂の開設支援など岸本前知事が始めた政策を例に、財源などの課題がさまざまある中、「やっぱり続けていきたい。続けていくことで花が咲いて、実がなっていくだろうと思う」とし、継続や拡充に向けて諸課題に取り組む意欲を表明。早急に財政課と話し合い、県財政の詳細を把握する考えも示した。

初めての選挙戦については、「いい経験でもあり、つらい経験でもあった。得たものはたくさんある。辻で立たれていた方々からの言葉、握手する瞬間の『頑張って』とか、そういう一言一言が非常に重く、責任を感じた」と話した。岸本前知事の存在を感じる選挙でもあったとし、「ちょっとサボっていたら『コラッ』、しんどいなと思う時には『頑張れ』と言われているような気がした」と振り返った。

宮﨑さんは4日、43年間勤めてきた県庁に知事として初登庁する。「1カ月ほどリーダーがいない状態だったので、正常化して、まずは県政を順調に運営していきたい。解決しなければいけない問題、次々と出てくる問題もたくさんあると思うので、しっかりと見極めながら、一歩一歩進んでいきたい」と話している。