渋滞緩和などに期待 有田海南道路が一部開通

和歌山県の有田市と海南市を結ぶ有田海南道路の一部と冷水区間の拡幅工事が完了し、7日に開通した。開通により渋滞緩和や災害時の緊急輸送道路としての活用が期待される。全線開通まで残る事業は、海南市小南から有田市側の約6㌔㍍となる。
同道路は、有田市野から海南市冷水までの延長9・4㌔㍍の国道42号バイパス整備事業で、交通渋滞の解消や南海トラフ巨大地震に伴う津波浸水を回避する効果を期待している。
開通したのは、海南市冷水から小南のトンネルを含む2・9㌔㍍と、藤白から冷水区間の4車線拡幅道路1・1㌔㍍。これで拡幅工事は完了。
開通前に式典が行われ、県道路協会特別顧問の二階俊博さんをはじめ、衆議院議員や各市町長らが出席し、テープカットやくす玉割り、餅まきなどで開通を祝った。
二階特別顧問は「ようやく開通の日を迎え、喜びでいっぱい。この道路を活用してさらにわれわれの地域が大きく躍進できますように、みんなで努力を誓い合いましょう」とあいさつした。
テープカットには、地元の内海小学校と加茂小学校の代表児童も参加して合図とともにテープにはさみを入れ、くす玉のロープを引っ張った。地元に住む橋爪里美さんは「自宅周辺を通る車が増えるかもしれない心配があるが、開通のおかげで渋滞が緩和されて通勤時間も短縮されるので喜ばしい」と笑顔。
道の駅海南サクアスでは餅まきがあり、地元住民や利用者ら約500人が参加。二階特別顧問や宮﨑泉知事、神出政巳海南市長らが用意された4200個の紅白もちを盛大にまいた。