政府の「骨太の方針」へ提言 教育予算の大幅増額など

まず初めに、今年4月15日にご逝去された岸本周平前和歌山県知事に、改めて心よりお悔やみ申し上げます。

岸本前知事のご逝去に伴い、6月1日に執行された和歌山県知事選で、前副知事の宮﨑泉氏が初当選しました。宮﨑氏は岸本県政の継承を掲げ、子育て支援の拡充、南海トラフ地震など災害対策の強化、地域活性化策を力強く訴え、多くの支持を集めました。

6月5日には宮﨑知事が国会を表敬訪問され、公明党国会議員と県政の未来について意見交換しました。知事は新体制の下、岸本前知事の遺志を受け継ぎ、県民の期待に応えるため全力を尽くす決意を熱く語られました。私自身も、知事とは教育長時代から連携を深め、和歌山の教育行政に取り組んでまいりましたが、今後も和歌山の発展のため共に力を合わせてまいりたいと申し上げました。

6月7日には故岸本前知事の県民葬に参列させていただき、多くの関係者や県民が集い、故人の功績と温かい人柄を偲びました。私もその遺志を胸に、さらなる和歌山県の発展に尽力する決意を新たにしました。

さて、5月16日、1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」が国の重要文化財に指定されることが正式に決定しました。2020年の登録有形文化財指定以来、公明党大阪府議団を中心に、大阪府へ国指定を粘り強く要望し、2021年から調査が始まり、2024年に調査がまとまりました。

今年2月には私と府議団のメンバーが文化庁を訪れ、都倉俊一文化庁長官宛てに早期指定を求める要望書を提出。さらに3月の衆院文部科学委員会で私が質問した際、阿部俊子文部科学大臣から審議準備を進める旨の答弁を得るなど、約5年間にわたる国と地方の取り組みが結実しました。

また、5月28日には、文科省で阿部文科相に、文化芸術関連予算の確保・拡充を提言。阿部文科相は、「いただいたご意見をしっかり受け止め、前向きに進めたいと」応じました。

提言では、国際的にも遜色のない水準まで文化芸術活動への支援を拡大することを目指し、マンガ、アニメ、ゲームといったメディア芸術の振興に向けた国際拠点となる「メディア芸術ナショナルセンター(仮称)」の整備。さらに幼少期・青年期における安心して楽しめる文化芸術体験の機会確保、国立劇場の再整備、文化財の保存・活用に伴う修理人材や用具・原材料の確保、アートキャラバンやお祭り支援を通じた地方文化振興など、多岐にわたる施策を盛り込みました。

翌29日、首相官邸にて石破首相と面会し、政府が6月中にまとめる「骨太の方針」に関する提言を手渡しました。提言の中で私からは、教育予算の大幅な増額、そして、すべての子どもたちが取り残されることなく、個々に応じた柔軟かつ多様な学びを実現し、生きる喜びを感じられる教育改革を推進するため、「輝き教育」の推進に取組むことを訴えました。石破首相は「国民が実感できるように、反映できるように努力する」とお応えになりました。

また、今月3日には、首相官邸にて林芳正官房長官へ、「骨太の方針」に向け、教育予算の大幅増額をはじめとする施策を求める提言の申入れを行いました。

提言では、切れ目のない教育無償化の構築、小中学校の給食無償化や体験活動の負担軽減、高校授業料無償化や教材費などを支援する「高校生等奨学給付金」の中間層への拡大、質の高い公教育の再生、警察官OBなどによるスクールガード・リーダーの増員を通じた子どもの安全確保、さらに文化芸術関連予算の拡充や科学技術への投資拡大など、幅広い領域での改革を求めました。

今後も、国と地方のネットワークを活かし、和歌山の活性化と持続可能な未来の実現に向け、日々尽力してまいる所存です。