IR誘致「白紙」強調 県議会で宮﨑知事
カジノを含む統合型リゾート(IR)について宮﨑泉知事は19日の県議会で、「誘致の是非はゼロベースから検討し、判断したい」と述べ、岸本周平前知事が示していた「白紙」との認識を維持していることを強調した。片桐章浩議員(改新クラブ)の一般質問に対する答弁。
昨年11月、観光庁が都道府県・政令指定市に「IR整備に関心があるか」アンケートを実施。宮﨑知事は答弁で、アンケートには「関心がある」と回答し、翌12月に同庁が県に行ったヒアリングには、国からIR誘致の再公募があればゼロベースで検討する方針であると答えたと説明した。
片桐県議は誘致推進の立場から、観光庁に「関心あり」と県が答えた以上、応募の可否を問われることになるとして、宮﨑知事に誘致に取り組むかどうかの明言を迫った。
宮﨑知事は、ギャンブル依存症の増加や交通渋滞の発生、IR関係以外の地域産業の人材確保が難しくなるなど負の影響の可能性に対する根強い懸念があるとの認識を示し、以前の計画案が2022年4月の県議会で反対多数で否決されたことも踏まえ、「新たな区域整備計画を申請する場合には十分な検討が必要」と、慎重な姿勢を崩さなかった。