万博ビジネスコンテストで発表 慶風の諏訪さん

大阪・関西万博会場でビジネスモデルを発表する諏訪さん
大阪・関西万博会場でビジネスモデルを発表する諏訪さん

和歌山市内原で「健康研究所ノマディックeスポーツ」を運営する慶風高校2年生の諏訪光夢(ひろむ)さん(18)が8月1日、大阪・関西万博で開かれる「観光クロスオーバーサミット」内のコンテストで観光と医療を融合した「メディカルツーリズム」のビジネスモデルを発表する。

同イベントは観光産業の未来を担うスタートアップや若者と、自治体、企業、政府関係者が一堂に会し、観光の可能性を共に広げるもの。全国から集まった多くの応募者の中から、最終審査を通過した諏訪さんを含むわずか6人が登壇する。

諏訪さんは中学時代、起立性調節障害により不登校を経験。昼も起き上がれず、心身を閉ざしかけた日々。そんな時にeスポーツで「学校には行けなかったけれど、誰かとつながっていると思えた」。その体験が、今の活動の原点だ。

今回提案するのは、白浜を舞台にした「1泊2日リカバリーツアー」。温泉で心をほぐし、健康食で体を整え、eスポーツで脳を活性化する。高齢者や医療従事者がリラックスしながら診療や交流を楽しむ仕組みだ。

将来は、病気や孤独を抱える人のための船上の病院「メディカルクルーズ」をつくる構想も描き「パンダがいなくなっても和歌山にはこれがある」と思える地域社会を目指す。

諏訪さんは「グランプリを取りたいのもあるけれど、一番は誰もが楽しく生きられる社会にするために、このビジネスモデルをしっかりと伝えていきたい」と意気込んでいる。

同イベントの詳細は「観光クロスオーバーサミット2025」で検索を。