初めての感触に驚き 旭学園でアユつかみ取り

アユを追いかける子どもたち
アユを追いかける子どもたち

夏休みに楽しい思い出をつくってもらおうと、紀の川清流の会(東宗弘会長)と紀ノ川漁業協同組合(川口恭弘組合長)は25日、和歌山市冬野の児童養護施設旭学園(城村美樹園長)でアユのつかみ取り体験会を開いた。

毎年1回、同市内の児童養護施設で行っている取り組みで、同園での実施は初めて。この日は約20人の子どもたちが参加。園内に直径3・7㍍のプールを設置し、同組合から運んできた1㌧の地下水とともにアユ150匹を放った。

同会の矢部昌俊理事は「清流にすむアユが育つきれいな紀の川を守ろうと私たちは活動しています。きょうはアユに触れる貴重な体験を楽しんでください」とあいさつ。

子どもたちは最初は怖がり、悲鳴を上げていたが、元気よく泳ぎ回るアユを懸命に追いかけ「ぬるぬるする!」と初めて体験する感触に驚きながら捕まえていた。同組合員らは、アユを炭火で塩焼きにして提供した。

子どもたちは「納豆を素手で触ったみたい」などと話し、「魚は苦手だったけど食べてみる」と笑顔で頬張っていた。

同園の岩垣直樹主任は「食卓に並ぶ魚は切り身になっているので、生きている魚に触れる機会は無かった。好き嫌いせず、命に感謝してありがたく頂くことを知る良い経験になった」と話していた。