施術は有資格者施設で 県鍼灸師会が啓発

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの医療行為には国家資格が必要であることを知ってもらい、無資格者の施術による健康被害などを防ごうと、和歌山県鍼灸マッサージ師会(下平文彦会長)は3日、和歌山市のJR和歌山駅前で街頭啓発を行った。
同会は毎年、語呂合わせで「はり・きゅう」となる8月9日の「はりきゅうマッサージの日」の前後で呼びかけを実施。この日は会員とその家族ら7人が、国家資格を持つ施術者がいる県内の治療所の一覧付きのちらし、うちわの約100セットを駅利用者に手渡した。
あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの医療行為には、国家資格が必要となる。同会によると、指圧やマッサージという言葉を使わず、「もみほぐし」「リラクゼーション」をうたい、もむ・圧すというマッサージ・指圧と区別できない行為が、無免許者によって行われている実態が見受けられるという。
無資格者による健康被害や不適切広告の情報などが多く寄せられていることを踏まえ、厚生労働省はことし2月に広告適正化のための指導等に関する指針を策定。無資格者への規制を強化している。
下平会長(70)は「マッサージには国家資格が必要だと知らない人が多い。国家資格者には厳しい広告制限があるため、安さを打ち出すような広告に惑わされず信頼できる治療院で施術を受けてほしい」と話していた。