授業で使える歴史資料 県立文書館で展示

「出征幟」(榎家文書、県立文書館所蔵)
「出征幟」(榎家文書、県立文書館所蔵)

和歌山市西高松のきのくに志学館2階の県立文書館は、ケース展示「授業で使える和歌山の資料 戦時下の社会―出征を祝う人々―『榎家文書』から」を行っている。9月10日まで。

ことし第2次世界大戦終結80年を迎えることから、日中戦争の時期に使われた出征幟(のぼり)を展示。海南市孟子にあった榎家文書の資料の一つで、幟には榎學さんの名前と勤務先の鐘紡東京工場名が記されている。

また同館のデジタルアーカイブ「和歌山県歴史資料アーカイブ」内の「授業で使える和歌山の資料」ページに展示と関連した、出征に関係する資料と解説シートも公開している。

資料には、出征時に掲げられた寄せ書きや、伊太祁曾神社の朱印が入った、一枚の布に多くの男性が、出征する人の武運長久を祈って「力」の文字を書き込んだ「千人力」もある。

「授業で使える和歌山の資料」については、小・中学校の社会科や高校の地理歴史科・公民科、総合的な学習(探究)の時間などの授業や一般の人の学習用としても活用できるようになっている。

「解説シート」には、資料に関する解説や授業での活用ポイントなどが記され、「資料デジタル画像」は、画像をJPEG形式とPDF形式で公開している。「ワークシート」もあり、同館へ申請することなく自由に使用できる。

午前10時から午後6時(土・日曜日、祝日、振替休日は5時)まで。月曜休館(祝日の場合は開館、翌平日休館)。第2木曜日は館内整理日で休館。問い合わせは同館(℡073・436・9540)。