4部門で埴輪王決まる 風土記の丘ハニワン選手権

オリジナル埴輪(はにわ)の出来栄えとセンスを競う和歌山県立紀伊風土記の丘の「第16回HANI―1(ハニワン)選手権」の入賞者が決まり、和歌山市岩橋の同施設で8月30日、表彰式があった。来館者の人気投票で各部門の最多票を獲得した「埴輪王」4作品は9月15日まで、同施設資料館のロビーで展示されている。
同施設が2013年から実施する恒例の催し。5月に埴輪作り体験教室を開くなどし、今回は小学生以下の部84点、中・高生の部13点、一般の部64点、ヘビー級(粘土が2倍の量)の部11点の計172点がエントリー。7月12日から8月11日まで同施設に展示して来館者に投票を募った。
埴輪王には、小学生以下の部が「まはろ」さんの「紀伊ハニー沖縄へ行く」(112票)、中・高生の部が「ゆの」さんの「ハニワ大名いざ出陣!」(386票)、一般の部が「カイル」さんの「カイセンドン」(87票)、ヘビー級の部が「ひまみお」さんの「十二支のハニ輪」(252票)が決まった。
表彰式では、増渕徹館長が「古墳時代の埴輪工人も驚く技術とセンス」とたたえ、入賞者に表彰状と記念品を手渡した。
小学生以下の部で、「まはろ」のペンネームで埴輪王に輝いたのは、山直(やまだい)北小学校(岸和田市)6年生、芦苅茉遥さん。埴輪と沖縄のシーサーが融合した作品で、埴輪がハワイアンフラをするイメージで楽しさを表現した。芦苅さんは「シーサーのぐるぐる巻きの模様に苦労した。小学校に入ってからずっと挑戦して、初めて表彰されたのでうれしい」と満面の笑み。親戚が和歌山市にいる縁で、家族や親戚同士で毎年のように参加しているという。
芦苅さんの叔母で和歌山市に住む橋本菜穂子さん(43)も出品し、「埴輪たこ次郎でございます」がヘビー級で優秀賞に。「子どもたちに、ものづくりの楽しさを伝えたいと思って参加していますが、つい大人が本気になってしまいます。それもまた魅力ですね。今では3世代で楽しみ、挑戦するのが恒例になっています」と笑顔で話していた。