下落続くも縮小傾向 25年県内地価調査

商業地の価格上昇率1位となった「和歌山市駿河町47番」付近
商業地の価格上昇率1位となった「和歌山市駿河町47番」付近

和歌山県は16日、県内の基準地213地点の地価(7月1日時点)を発表した。前年比の平均変動率は、住宅地が35年連続下落の0・6%減(1平方㍍当たりの平均価格3万5400円)、商業地が34年連続下落の0・1%減(同8万3400円)で下落は続いているが、下落率は縮小傾向が続き、価格上昇地点が増えた。和歌山市は住宅地が2年連続、商業地が3年連続の上昇となった。

県内の住宅地は、下落率が昨年から横ばい。価格上昇地点が13年連続であり、昨年の26地点から27地点(和歌山市15、橋本市2、田辺市2、紀の川市1、岩出市2、有田川町2、日高町1、印南町1、上富田町1)に増加。上昇したのは、商業施設や公共施設、医療施設などが近く、生活利便性が良好な地点だった。

商業地の下落率は4年連続の縮小。価格上昇地点は4年連続であり、昨年の16地点から20地点(和歌山市15、海南市1、田辺市2、岩出市1、白浜町1)に増えた。和歌山市ではJR和歌山駅や南海和歌山市駅周辺、市中心部など、岩出市と田辺市では、主要道路沿いの商業地域で需要が安定している地点が上昇した。

最高価格は、住宅地は「和歌山市吹上4丁目6番10」が13年連続トップの19万8000円(前年比0・5%増)。商業地は「同市友田町5丁目50番外」が27年連続トップの45万6000円(同0・9%増)だった。

上昇率が最も大きかったのは、住宅地が「和歌山市有家字寺田262番6」(7万2000円)の1・8%、商業地が「同市駿河町47番」(11万9000円)の1・7%。下落率が最も大きかったのは、住宅地が「美浜町大字三尾字中ノ浜884番外」(1万2200円)の3・2%、商業地が「串本町串本字中地生1735番91外」(2万9500円)の2・3%となった。

本紙エリア5市町の平均価格は次の通り(住=住宅地、商=商業地、かっこ内は前年比変動率)。

和歌山市=住7万3900円(0・1%増)、商14万1600円(0・6%増)▽海南市=住4万2100円(0・4%減)、商6万100円(0・2%増)▽紀の川市=住2万200円(0・5%減)、商3万2300円(0・3%減)▽岩出市=住3万9700円(0・3%減)、商6万9300円(横ばい)▽紀美野町=住1万7200円(0・8%減)