華やかに嫁入り時代行列 青洲まつりにぎわう

「青洲夫妻」の華やかな時代行列
「青洲夫妻」の華やかな時代行列

和歌山県紀の川市出身で、世界で初めて全身麻酔を使った乳がん摘出手術に成功した華岡青洲の偉業を後世に伝える「~ようおこしなして~青洲まつり2025」(実行委主催)が28日、同市の道の駅「青洲の里」をメイン会場に開かれた。

小雨が降る中、華やかな時代行列や多彩なステージイベントが行われ8000人(主催者発表)でにぎわった。

青洲の妻である加恵の嫁入りを再現した時代行列では、和歌山市出身でことし2月に結婚し、大阪に移り住んだ浜崎佳奈さん(26)が加恵役、夫の心さん(27)が青洲役を務めた。

44人の一行は旧名手宿本陣で、江戸時代に紀の川沿いで行われていた風習を模し、華岡家が加恵を花嫁として迎え入れる儀「もらい受けの儀」、結納にあたる「固めの式(三三九度)」を行った後、青洲の里に出発。約2㌔の道のりを長持唄などを歌いながら練り歩く予定だったが、雨が降り出したため途中で中止となった。

一行はバスに乗り、大勢の観客が集まる青洲の里のステージへ。加恵役の白無垢(むく)姿に「かわいい」「きれい」と歓声が上がった。

浜崎佳奈さんは「雨で残念だったけど、すてきな衣装を着ることができてうれしい。地元の和歌山に帰って来ることができ、たくさんの皆さんに声をかけてもらって楽しかった」と笑顔だった。

青洲の里で行われたステージイベントでは、宮本静さんの歌謡ショーや太鼓演奏などさまざまな催しがあり、地元食材を使った「うまいもん横丁」、乳がん撲滅を目指すピンクリボンのPR、献血コーナーなど多彩なブースが並んだ。