湯浅で留学生と交流会 国際ソロプチミスト和歌山

女性の地位向上や青少年支援などに取り組む奉仕団体「国際ソロプチミスト(SI)和歌山」(掛下まゆみ会長)は25日、和歌山で学ぶ留学生と共に湯浅町の重要伝統的建造物群保存地区を訪れ、老舗のしょうゆ蔵や古い街並みの見学などを楽しみながら交流した。
SI和歌山は、和歌山と世界の友好を担う留学生たちとの交流を30年以上にわたり続け、日本ならでは、和歌山ならではの文化や歴史を共に体験する交流を続けている。
今回は、和歌山大学と和歌山グローバルビジネスカレッジで学ぶ中国、韓国、ネパール、フィリピン、ベトナムなどの留学生20人と、引率者やSI和歌山の会員ら合わせて約50人が参加した。
湯浅はしょうゆ醸造発祥の地として知られ、しょうゆ関連をはじめとする白壁の土蔵、格子戸や虫籠窓など、近世から近代にかけての歴史的な街並みがよく残されている。
天保12年(1841)創業のしょうゆ醸造の老舗「角長」を訪れた一行は、創業以来使い続けられている醸造用たるなどが並ぶ蔵の中を見学し、しょうゆ造りの説明を受けた。留学生には、原材料のこうじや塩水を1年ほど熟成させたものを入れた容器をプレゼント。自宅でしょうゆが完成すると聞いた留学生らは驚きの声を上げた。
他にも、幕末から昭和の終わりごろまで営業していた銭湯の建物を利用した民俗資料館「甚風呂」や古民家などを、語り部の案内で見て回った。
ネパール出身のボハラ・ソウヤムさん(19)は「しょうゆがどうやって造られるかが分かって楽しかった。歴史をずっと守り、観光地にもなっているのはいいと思う」、カルダル・ビケスさん(23)は「日本の昔の道具はネパールの道具と似ている。和歌山は自然が多くて、魚などがとてもおいしい」と笑顔だった。
掛下会長は「留学生に日本の文化、和歌山の良さを知ってもらい、それぞれの国で伝えてもらえたらうれしい。熱心に見てくれていて、いい経験になったのではないか」と話していた。


