県民の思いも打ち上げ カイロス3号機

宇宙事業会社スペースワン㈱は28日、小型ロケット「カイロス」3号機に、和歌山県民から募集する応援メッセージや名前を刻印したシールを貼り付ける「地元メッセージ打上げプロジェクト」を実施すると発表した。
カイロスの1・2号機は、スペースポート紀伊(串本町)から打ち上げ後に飛行中断、自爆しており、3号機こそ人工衛星の軌道投入まで成功することに期待が寄せられている。打ち上げ時期は未定で、2カ月前までに同社が発表する。
今回のプロジェクトは、県民の多大な支援、協力に感謝し、「県民の想いも宇宙へ届けたい」と同社が主催。シールは3種類で、42㌢四方のロゴの上に、射場の地元である串本町民、那智勝浦町民、その他の県民各1000人の計3000人から募集するメッセージと名前を刻印し、宇宙空間に到達する機体上部に貼り付けるという。

メッセージは、カイロスへの応援、宇宙へ届けたい思いなどを1人30文字以内で記入。プロジェクトに協力する和歌山ロケット応援団のホームページで受け付ける。応募締め切りは11月30日だが、定員に達し次第終了となる。
県は、地域活性化や宇宙産業・教育の振興を共に目指す契機として貴重な機会になるとし、8月に発表した宇宙に関する県の将来像「スペースエントランス」の実現にも資すると歓迎。宮﨑泉知事は28日の記者会見で「県民の思いが宇宙に届けばいい。面白い取り組みであり、県としても応援したい」と話した。


