親アユ1万6000匹放流 紀ノ川漁協が人工河川式魚道に

ホースを使ってトラックの水槽からアユを放流
ホースを使ってトラックの水槽からアユを放流

紀ノ川漁業協同組合(川口恭弘組合長)は10月31日、和歌山市有本の紀の川大堰人工河川式魚道でアユの成魚約1万6000匹を放流した。早ければ同日中に産卵行動に入り、卵は2週間ほどで孵化(ふか)するという。

同魚道は先日、産卵場整備作業を行い、藻や雑草を取り除いて、水底をアユが散乱しやすい玉砂利にしている。

放流されたアユは約100㌘の重さで、ことし2月に県内の海で0・7㌘ほどの稚魚を捕まえ、放流用として漁協で中間飼育されていた。

同漁協理事で種苗委員長の谷澤稔興さんは「来春の稚アユの遡上(そじょう)が増え、さらにアユが育つサイクルの自然再生を期待したい。海産のアユは引きが強くて釣り味があるので釣り人にもぜひ来ていただきたい」と話している。

生まれたアユを観察 12月13日イベント

12月13日には同所で孵化した稚アユの観察イベントが行われる。午後3時から7時ごろまで。

対象は小学5年生以上で定員30人(先着)。ヘッドライトか懐中電灯、タオル、あれば胴長などを持参。参加無料。問い合わせは県内水面漁連(℡0736・66・0477)。