帝国座テラスが竣工 水辺のにぎわい新拠点

内覧会で談笑する樫畑社長(中央)、尾花市長(右隣)ら
内覧会で談笑する樫畑社長(中央)、尾花市長(右隣)ら

和歌山市民に親しまれた映画館「帝国座」の跡地(同市新雑賀町)に建設が進められてきた商業ビル「帝国座テラス」が竣工した。テナントは一部がプレオープンし、順次開業する予定。18日には内覧会が開かれ、にぎわい創出の新たな拠点として期待が高まっている。

帝国座テラスは、中ぶらくり丁と東ぶらくり丁をつなぐ雑賀橋のたもと、内川に面した水辺に位置し、「食」を中心とする個性的なテナントを集め、人やまち、文化などの交差点として、地域活性化への寄与を目指す。ビルメンテナンス、不動産事業の㈱南北(同市関戸、樫畑友洋社長)が開発を手がけた。

約610平方㍍の敷地にテナントスペースが8カ所。クラフトビール店やショットバー、カフェ、レストラン、水産網焼き店などの出店が決まっており、内装工事の真っ最中のスペースもある。

河川とまちが融合した空間活用を目指し、和歌山市が推進している「かわまちづくり」と連携する事業でもあり、施設の川沿いには、水辺で憩える親水空間を県が整備した。

内覧会には、尾花正啓市長はじめ市、県の関係者、地域住民らが参加。真新しい施設内を歩き、水辺に開けたロケーションの良さなども確認し、期待の声が寄せられた。

尾花市長は「帝国座がなくなって寂しかったが、水辺を生かした新施設ができて感動している。地元と市、県の協力で、かわまちづくりができるのはうれしく、まちの交流拠点として、にぎわう場所になってほしい」と喜び、樫畑社長は「多くの皆さんのご協力で竣工までたどり着けた。帝国座テラスをきっかけに、地域が盛り上がり、楽しく変わっていくようになればありがたい」と話した。