小さな命に感動 紀の川で初の稚アユ観察会

紀ノ川漁協(川口恭弘組合長)は13日、和歌山市有本の紀の川大堰(おおぜき)人工河川式魚道で、ふ化したばかりのアユの観察会を開いた。
これまで漁協関係者のみで行っていた調査を初めて一般に開放。国土交通省和歌山河川国道事務所や県立自然博物館の関係者の他、和歌山大の学生、向陽高の生徒ら約40人が参加し、小さな生命の輝きに見入った。
同所では11月に親魚を放流して産卵させていた。この日は参加者が実際に魚道に入り、水中で泳ぐ体長1㌢ほどの稚アユを確認した。参加者からは「本などで見たことはあったが、実際に見られて感動した」「初めて見た。こんなに小さいのか」と驚きの声が上がった。
同漁協によると、ふ化直後の観察はずっと行ってきたが、一般に募集をかけての開催は今回が初めて。「今後も続けていきたい」としている。
稚アユは海へ下った後、翌年3月ごろから遡上(そじょう)を開始するとみられ、5月から始まるアユ釣りシーズンの釣果にも期待が寄せられている。


