お姫様になり切って 粉河寺で桃の節句に神事

境内に咲き誇る河津桜とともに記念撮影
境内に咲き誇る河津桜とともに記念撮影

毎年3月3日の「桃の節句」に和歌山県紀の川市粉河地区で行われる春を呼ぶ伝統行事「紀の川流し雛」。42回目となることしはあいにくの雨天に見舞われ、予定されていた約300人の行列によるまちの練り歩きと中津川でのひな流しは中止となったが、粉河寺の本堂で祈願祭が厳かに営まれた。

市文化協会と同協会粉河支部が主催。同行事は、同地区の風市森神社で大晦日に行われていた「紙を川に流して穢れを祓う神事」を元に、粉河文化史友会が中心となり1981年に再生させた。

祈願祭では、主催者を代表して植野隆支部長が「40年余り前に復活したこの行事も、地域の春の行事として定着した」と歩みを振り返り、昨今の情勢を踏まえ「世界各地で戦争や自然災害が起きている。一日も早い終結と復興をお雛人形に託したい」とあいさつ。

粉河寺の逸木盛俊管長らが読経する中、ことしの「お姫様役」を務める下岡あゆさん(22)が、付き人役の栖井琴美さん(31)と東野実希子さん(30)と共に参列。これまでポスターなどで祭りのことは知っていたが、足を運ぶのは初めてという下岡さんは、華やかな平安装束に身を包み、しめやかな雰囲気の中で焼香。子どもたちの健やかな成長と、平和で安全安心に暮らせる街の未来を祈った。

境内では河津桜が満開。下岡さんは「雨で残念だが、きれいな衣装を着てお姫様になり切った気分になれた。記念になった」と笑顔を見せ、満開の桜を背に記念撮影を楽しんでいた。