栄養素が凝縮された「芽キャベツ」

前号では、旬を迎え和歌山市周辺で栽培が盛んな春キャベツに含まれる豊富な栄養素について取り上げた。この時期、春キャベツと外見が似た「芽キャベツ」を目にする機会がある。県内での栽培は多くないが、産直市場などで目にすることもある。料理店で春限定メニューとして提供されることも。今週は芽キャベツの魅力を紹介したい。
芽キャベツはキャベツの一種であるが、一般的なキャベツのように頂芽が結球するのではなく、わき芽が結球したもの。筆者は、摘果メロンのように成熟する前に摘み取った小さなキャベツとイメージしていたが、一般的なキャベツとは異なる品種である。
一般的なキャベツの原種は地中海沿岸とされるが、芽キャベツはベルギーで品種改良して作られたもの。冷涼な気候を好むことから、日本では夏の終わりに苗が植えられ、この時期に収穫される。収穫前の姿を見ると、一般的なキャベツの違いがよくわかる。茎に数十個もの小さな玉ができることから「子持ちキャベツ」の愛称を持つ。
芽キャベツの特徴は一般的なキャベツと比べ、ビタミンCの含有量が約4倍(100㌘あたり160㍉㌘)で、食物繊維は約3倍(100㌘あたり5・5㌘)、カロテンやビタミンK、葉酸も豊富に含まれ、小さな実の中に影響が凝縮されている。
調理はアクを抜くための下ゆでから始まる。炒め物やサラダ、パスタまで、見た目のかわいらしさもあり、さまざまな料理に使える。食してみると、キャベツ特有の凝縮された甘味の中に、少しほろ苦さを感じる。パスタやシチューがお薦め。
春キャベツを超える栄養価を含む芽キャベツは小さくても頼もしい存在。春の食卓にぜひ。(次田尚弘/和歌山市)

