野鳥の生命の輝き 下津で谷所さんが写真展

谷所さんの作品に見入る来場者
谷所さんの作品に見入る来場者

和歌山県海南市下津町のアマチュアフォトグラファー、谷所清成(たにしょ・きよしげ)さん(67)による写真展「加茂川に集う野鳥たち2・こころゆたかに」が29日まで、同町の市民交流センターで開かれている。地元・加茂川に通い詰めた9年間の集大成として、55万枚におよぶ全記録の中から厳選した約40点を展示している。

会場には、アオサギが大きなアユをくわえた劇的な瞬間など、厳しい自然の中で生きる野鳥の姿が並ぶ。谷所さんは、自身を識別して近づいても逃げない特定の個体を「アオサギ君」と呼び、築き上げた信頼関係から至近距離での撮影に成功。野鳥の鋭い視線が生命の力強さを物語る貴重な瞬間を捉えたという。

谷所さんはテレビのカメラマンを経て、35歳で病を患い帰郷。療養中の散歩で加茂川の美しさに魅了され、再びカメラを手にした。「自分の子どもの頃は農薬の影響などで大型の鳥が見られなかった。そんな加茂川に環境の変化で野鳥が戻ってきたのはうれしい」と、その姿を伝え続けている。

来場した和歌山市の男性(70)は「何千分の一という目に見えないとっておきの瞬間を捉えていて感動した。鳥それぞれに表情があることを知った」と感銘を受けた様子。

海南市の女性(67)は「家の近くの加茂川に、こんなに美しい鳥がたくさんいると知ってうれしい」と笑顔を見せていた。

谷所さんは「身近な川にこれほど多くの鳥が生きて、命をつないでいることを知ってほしい。写真を通じて自然に興味を持つきっかけになれば」と話している。

入場無料。午前9時から午後10時(最終日は6時)まで。谷所さんは午前10時~午後6時、会場にいる。月曜休館。

問い合わせは谷所さん(℡080・3866・4188)か、同センター(℡073・492・4490)。