南海電鉄「GRAN 天空」 24日運行開始へ式典

なんば駅0番線で行われた安全運行祈願式典
なんば駅0番線で行われた安全運行祈願式典

南海電気鉄道㈱は24日、なんば駅~極楽橋駅間を結ぶ新観光列車「GRAN 天空」の運行を開始する。これに先立ち9日、なんば駅の新観光列車専用乗り場「0番線」で安全運行祈願式典が行われ、関係者や来賓が新列車の門出を祝った。

新しく運行するGRAN 天空
新しく運行するGRAN 天空

これまで同社は約17年間、橋本駅~極楽橋駅間を結ぶ観光列車「天空」を運行し国内外の43万人以上が利用したが、先月20日に定期運行が終了。当面の間、旅行会社などを通じた団体専用列車として不定期で運行するという。

「GRAN 天空」の外観は落ち着きのある深紅をベースに、ゴールドを基調とした装飾で華やかさを表現。座席はコンセプトの異なる3タイプで、軽食や土産が購入できるロビーラウンジを備えている。また、南海電鉄沿線に店舗を構えるレストラン「Genjⅰ」監修の食事も提供され、沿線地域の旬の食材を生かした多彩なメニューが楽しめる。南海電鉄が車内で食事を提供するのは約100年ぶりとなる。

式典には同社の遠北光彦会長や梶谷知志社長らが出席。梶谷社長は「この列車は高野山へ向かう旅そのものが目的となることを目指し、落ち着いた空間と心を込めたおもてなしを大切にしたい。沿線の自然や文化に触れながら、心穏やかなひとときをお過ごしいただきたい」とあいさつ。高野山真言宗の今川泰伸宗務総長らによる安全運行の祈祷が行われた。

また、同社のアテンダントスタッフの制服デザインを担当したコシノジュンコさんも出席し、ダークグレーのパンツスタイルで赤いラインが特徴的な新制服をお披露目した。コシノさんは「観光列車に一番必要なのはサービス。機能性と動きやすさを重視してスポーティーで品のあるスタイルにしました」と話した。

その後、走行試験車両への乗車会が行われた。九度山駅での一時停車中には九度山小学校の児童による旗振りや太鼓演奏、甲冑(かっちゅう)隊の勝ちどきの演習などもあった。終点の極楽橋駅では「お迎え式」が行われ、金剛峯寺や高野町の職員、高野山小学校の児童らが歓迎した。

乗車したコシノさんは車両について「伝統ある高野山にモダンな要素を融合させた点が未来志向で明るい印象」、料理についても「まるで料亭が走っているような感じ。素晴らしい」と笑顔で話した。今川宗務総長は「車窓からはこれまでと違った風景を見ることができた。景色や食事を楽しんで、高野山に参拝いただきたい」と期待を寄せた。

梶谷社長は「南海電鉄の新たなブランドとして発展させていきたい。鉄道の旅の魅力を感じていただければ」と今後の展望を述べた。