林野火災を防げ 紀の川市・かつらぎ消防団が訓練

全国的に大規模な林野火災が相次ぎ、和歌山県内でもことし1月から「林野火災注意報・警報」の運用が始まるなど警戒が高まる中、紀の川市消防団(金谷好昭団長)とかつらぎ町消防団(宮本暑夫団長)は17日、紀の川市麻生津中の愛宕池公園で初めての合同訓練を実施した。両団から約80人が参加し、自治体の境界を越えた円滑な連携体制の構築と、迅速な初期対応能力の向上を図った。
訓練は、紀の川市とかつらぎ町の境界付近に位置する愛宕池南側周辺の山林から出火し、強風にあおられて延焼拡大しているとの想定で行われた。
午前9時に出動報が発令されると、紀の川市消防団が現場指揮本部を設置。続いて到着した、かつらぎ町消防団と「合同現場指揮本部」を立ち上げ、両団長が協議して活動方針を決定する一元的な指揮体制を確認した。
現場では最新技術や資機材を活用した訓練を実施。ドローン隊が上空から撮影した火災状況の映像は、指揮本部のモニターへリアルタイムで転送。両団で共有する「グリッド地図」を基に、正確な活動指示が各部隊へ送られた。
隊員らは流量計を用いた効率的な中継送水や、延焼阻止線を設定した放水、ジェットシューターによる残火処理など、実践的な技術を一つひとつ確かめた。
閉会式で紀の川市の三木彰危機管理監は「機敏な動きと、互いに声を掛け合い連携を取る姿勢に非常に心強さを感じた」と講評。
かつらぎ町消防団の宮本団長は「初めての合同訓練だったが、助け合いながら良い訓練ができた。得られた手応えを自信とし、今後の安全な現場活動につなげていきたい」とあいさつ。
紀の川市消防団の金谷団長は「われわれの隣接地はほぼ山間部。隣の消防団と指示系統をすり合わせておくことは非常に重要。自治体間の枠組みを超えた協力体制を強化していかなければならない」と話し「団員の多くを占める農家は常に地元におり、現場到着が早いという強みがある。住民の皆さんには、煙を見つけたらすぐに通報してほしい。早期発見こそが勝負を分ける」と、地域一体となった防火を呼びかけた。


