「お試し」のつもりが定期契約 25年度県内消費者相談

化粧品・健康食品に関する苦情相談のうちインターネット広告がきっかけだったものの件数と割合
化粧品・健康食品に関する苦情相談のうちインターネット広告がきっかけだったものの件数と割合

2025年度に和歌山県消費生活センターに寄せられた消費者相談の件数は5766件(前年度比6・4%増)、うち苦情相談は5474件(同9・2%増)で、いずれも増加した。化粧品や健康食品の定期購入トラブルが高止まりの状況で、光回線サービスや住宅工事に関する相談が急増し、SNSをきっかけとしたトラブルも年々拡大している。

苦情相談の契約当事者を年代別にみると、60歳以上が全体の49・6%を占め、中でも70歳以上が最も多い29・3%に達した。同センターは、とりわけ通信販売に関する苦情相談が増えたことが要因とみている。

相談件数の内訳をみると、「化粧品」が449件(前年度比5件増)で最多、「健康食品」が224件(同35件減)で続いた。合計件数は減少したが、高止まりが続いている。

主な相談内容は、「1回限りのお試しのつもりが、複数回購入が条件の定期購入契約だったため解約できないと言われた」というもの。中でもインターネット広告をきっかけとしたトラブルが増加傾向にある。

インターネット通販にはクーリング・オフ制度は適用されないため、同センターは予防策として、注文前に最終確認画面で「定期購入が条件になっていないか」「支払い総額はいくらか」「解約・返品の条件」などを必ず確認することや、最終確認画面のスクリーンショットを保存することを呼びかけている。

光回線サービスなど「固定通信回線」に関する苦情相談は188件(同49件増)に増え、令和以降の最多を更新。「乗り換えれば安くなると言われたのに、逆に料金が高くなった」といった相談が目立つ。具体的には、携帯電話とのセット割引が失われたことで結果的に負担が増したケースや、前の事業者への違約金の立て替え払いが約束と異なる時期になっていたケースが報告されている。

「住宅の工事・建築」に関する苦情相談は138件(同62件増)で約1・8倍に急増。「業者から不要な点検を勧められ、次々と契約を進められた結果、相場より高額な費用を請求された」との内容が中心となっている。

70歳代からの相談では、妻が断ったにもかかわらず、業者が勝手にドローンを飛ばし、「屋根がゆがんでいる」として修理工事を勧誘してきたという。

契約当事者の年代別割合は70歳以上が31%と最も高いが、30歳代(13%)、50歳代(18%)などの相談も多く、同センターは、年齢を問わず注意が必要だとしている。

「SNS」をきっかけとする苦情相談は553件(同96件増)で、21年度の234件から2倍以上に増加。「SNS広告で契約してトラブルになった」「SNSで知り合った人物から投資や副業の勧誘を受けた」などの内容が多い。

同センターは、SNS上の相手はお金を支払った途端に連絡が取れなくなる場合もあり、運転免許証などの身分証明書の情報を相手に送ってしまうと取り戻すことは難しく、より大きなトラブルに発展することもあると、注意を呼びかけている。

消費生活に関する相談は消費者ホットライン「188」(いやや、局番なし)で受け付けている。